【株入門】日経平均株価ってなに?(初心者向け)【株の学校123】

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「はい、みなさんこんにちは。株の学校123講師の坪倉と申します。
今日は、初心者の方、株をこれからやろうかなという方に向けたお話をさせて頂きます。
内容は、“日経平均株価”とは何か?というお話です。

初心者の方でも、“日経平均”という言葉自体はよく耳にされているんじゃないかと思います。新聞とかテレビとか、いろんなものに“日経平均”という言葉が登場しますんで、よく御存じじゃない方も、気にはされてるかもしれないですね。

そしてこの“日経平均”というのは、実は、株式投資をやる上では、非常に重要なものなんですね。どういうところが重要かということも含め、ちょっとお話をしていきたいと思います。では早速、始めていきましょう。

東京取引証券所には第一部、第二部、マザーズという市場があるんですけど、それぞれに上場している銘柄、企業が違います。
第一部というと、日本のトップクラスの株式会社が上場している市場です。その第一部に上場している各セクター(業種)の中から、厳選された225銘柄の平均株価が日経平均株価です。225銘柄の平均なんで、“日経225”とも呼ばれます。この言葉も聞かれたことがあるんじゃないでしょうか。

日経平均株価はどういう使い方をされているかというと、一般的に、日本の株式相場全体の流れをつかむ株価指標としてもっとも利用されています。日本における代表的な株価指数です。

新聞やテレビの株価市況の欄だとか、株価市況のニュースがテレビで流れたりすると、一番最初に『今日の日経平均株価は・・・』みたいなスタートをすることが多いですよね。日経平均株価は、日本の株式相場を語るときに、無くてはならないものなんですね。

日経平均株価を一体誰が決めて、誰が算出してるの?と疑問に思う方もいると思いますが、それは、日本経済新聞社…いわゆる“日経新聞”です。

この動画をご覧の方にも日経新聞を読んでいる方が多いと思いますけが、日経新聞が、実は日経平均株価を算出しています。このことをご存じない方が結構多いんですよ。『東京証券取引所がやってるのかな?』とか、『政府の機関が算出してるんじゃないか』っていう方も結構いらっしゃいますが、実は違います。
日経平均株価の構成銘柄は、日本経済新聞社が独自に、東証一部上場の約1700の会社の中から225社を選定しています。この225社に関しては、毎年10月頃に定期的に入れ替えられているんですね。また、この225社の中に、倒産や上場廃止しそうな会社などが発生した場合、臨時に入れ替えられることもあります。

では、日経平均株価の算出方法はどうするのか?というと、これが結構厄介です。
基本的には単純平均なんですよ。要は『225社の株価を平均して225で割れば平均が出る』という話なんですけど、(正確な算出方法は)そんな単純じゃないのがややこしいんですよね。

本当に日経平均株価の詳しいこと知りたいという方は、インターネットに日経平均のサイトがあるんで、ちょっとお見せしたいと思います。

(サイトの画面を表示して)こういうサイトがあります。『日経平均プロフィール』と書いてありますね。日本経済新聞社が作っているサイトなんですが、ここで、日経平均に採用されてる銘柄にはどんなものがあるかといった情報を見ることが出来ます。こういうサイトがありますんで、詳しいことはこちらのサイトを見て頂ければいいんじゃないかと思います。

さっきのサイトに出ていた225社の株価を平均するわけですけども、その時に、ちょっと面倒くさいことをしてます。それは、225銘柄の株価を、『みなし額面に置き換えて計算する』ということをやってるいんですね。

“みなし額面”というのは、商法が改正されたので今は存在しないんですが、かつては“額面”と呼ばれるものがあったんですね。昔、株が新規上場するときに、1株だいたい50円とか、500円と決まっていたんです。今ではそういう制度はなくなったんですが、制度があった頃の名残のようです。

(サイト画面を表示して)さっきのサイトを見てみると、“日経平均株価みなし額面一覧”という資料が手に入ります。これを見て頂くと、だいたい50円とか500円だったりするんですね。昔は、こんな風に株価が決まっていたんです。
その時の名残で、今の株価を“みなし額面”を使って、額面ベースに置き換えてやるという作業を、日経平均株価算出の際にはしているんですね。

例えば1株3000円の銘柄で、みなし額面が50円だったら50分の50なので、構成銘柄の採用株価は3000×1でそのまま3000円になるんですね。みなし額面が500円だったりすると、現在の株価の10分の1が構成銘柄の採用株価という風に計算されます。こういう置き換えをやっているんですね。

こういう作業をして、各構成銘柄の採用株価を全部算出していきます。そして、それを全部合計するんですね。そしてその合計を除数で割ります。

日経平均株価は基本的に単純平均なので、『各構成銘柄の採用株価の合計を225銘柄で割れば平均値が出るんじゃないの?』と思うんですけど、これが違うんですね。除数という特殊な数字で割ることによって、日経平均株価を算出しています。

日経平均のような単純平均型株価指標の計算において、市況変動以外の要因…例えば、権利落ちとか減資や銘柄の入れ替えをすると、いろいろな影響が及ぶわけですよ。通常の株価変動以外に、色々な平均値に影響を及ぼす要因というのが発生するんですね。こういうものが発生してしまうと、指標の連続性に狂いが出てしまうので、これを維持するため、あえて通常の225で割るのではなく、『除数という数字で割る』という作業をやっているんですね。

先ほどお見せしたサイトで除数がどういうものか確認することが出来ます。これも日本経済新聞社が決めているんですが、(ニュースの見出しに線を引いて)例えばここですよね。『日経平均除数 24.975に上昇』。要は、常に数字が変わるんですね。除数は色々な計算式に基づいて算出しています。

さっきの計算式に当てはめてみると、すべての225銘柄の株価の合計を24.975で割ると、日経平均株価が出てくるというわけですね。

日経平均株価は非常に親しまれていて、日本の株式市場を語る上でなくてはならないものですが、いろいろな問題点もあります。例えば、『値がさ株の影響を受けやすい』ということが問題点の一つに挙げられます。

値がさ株は何かと言いますと、簡単に言うと、1株あたり1万円とかの値段の高い銘柄のことです。そういう銘柄の動きが、日経平均にもろに反映されてしまうんですね。

(日経平均プロフィールの画面を表示して)こんな資料があるんですが、『日経平均に占めるウエート上位10銘柄』というのが載っています。

銘柄を見て頂きますと、『ファーストリテイリング』や『ファナック』といった銘柄があります。これらの銘柄は、この資料の掲載当時1万円台だったんですが、こういう値段の高い銘柄は、日経平均に大きな影響を与えます。値段の高い銘柄の株価が大きく上昇したり下降したりすると、日経平均もそれに釣られるように動く…という現象が起こるんですね。日経平均は、こういうことが問題点として指摘されています。

この他に、構成銘柄を入れ替える際に、『今度、日経平均にこの銘柄が新たに採用されますよ』と発表した途端、その銘柄が値上がりしたり、『この銘柄は日経平均から外されます』と発表された銘柄が、急に売られて値下がりしたりといった問題点もあります。

ただ大事なことは、日経平均というのは、『非常に多くの投資家が見ている』ということです。これは重要なことで、『みんな日経平均を気にしている』ということなんです。

日経平均株価が上昇すれば、『今、全体的に株が買われているんだな』と思って、株を買おうと多くの投資家が相場に参入してきます。逆に、日経平均が下降し始めると、『株式相場下がってるから、株を売ろう』と考えて、投資家は動くんです。

投資家は日経平均株価を見ながら行動していることが多いので、ぜひこれをよく見ながら売買をしていって頂きたいなと思います。これを見ておかないと、『現在の相場全体の動きがどういうものなのか』ということが全然分かりません。日経平均は、単に数字を見るだけじゃなくて、特にチャートを見てください。

(チャート画面を表示して)今お見せしているのは、まさに日経平均株価のチャートです。こういうものを見ていると、株価の方向が分かります。今、日経平均がどちらに向いてるのかがよく分かりますので、これを見た上で、戦略を立てて投資をしていけば、商品の流れも見えてくる…ということなるわけです。

いろいろお話してきましたけれども、日経平均株価どういうものなのか、大体お分かり頂けましたでしょうか。
簡単ではありますが、『日経平均はこんなものです』という紹介をさせて頂きました。以上です。お疲れ様でした。」

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