NHK ビットコイン《密着 bitcoin最前線》

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NHK ビットコイン《密着 bitcoin最前線》
仮想通貨ビットコインについてNHKで放送された番組の内容は?

仮想通貨(暗号通貨)のトップランナーであるビットコインについて、NHKはこれまで何回かにわたってテレビ番組で取り上げています。
ここ数年に限って調べてみると、2014年1月の『クローズアップ現代』で取り上げられたのをきっかけに、その後3回ほど、地デジやBSで取り上げられています。2014年以降の、仮想通貨に関するNHKの二つの番組の内容をまとめてみました。

仮想通貨をとり上げたNHK番組

ここ数年の間で、仮想通貨(暗号通貨)を取り上げたNHKの番組ですが、NHKの公式サイトで調べてみると、2014年1月21日の『クローズアップ現代』が目に止まります。
次に取り上げられたのは、クローズアップ現代からほぼ3年近く経った2016年10月29日の「ニュース深読み」という番組です。
「拡大する”ビットコイン”  仮想通貨が社会を変える?」というタイトルで放送されました。ゲストに百獣の王:武井荘さん、タレントの山口もえさんをむかえて、ビットコインについて何もわからない人向けに作られた、仮想通貨の入門番組と言えます。
2017年に入っても仮想通貨を取り上げる番組が放送されています。
地上デジタルではなくBS1ですが、『経済フロントライン』という毎週放送されている番組で、2017年2月4日に「徹底解説!今さら聞けない”仮想通貨”」のタイトルで放送されました。
2017年2月6日には、Eテレで深夜放送されました。「仮想通貨❝ビットコイン❞とお金の未来」で、仮想通貨の専門家が仮想通貨の仕組みを解説しています。
この流れをみただけでも、NHKが仮想通貨をどのような視点で取り上げてきたかがよく分かります。
まずは、仮想通貨が国際的に注目されることになった、キプロスの国家的財政破綻や中国のビットコインに対する規制の強化に関連して、国家的な視点での仮想通貨の取り上げです。
その後、日常生活へのビットコインの広がりに注目して、一般の視聴者の理解を深める番組が制作されています。
2017年に入ってからのBS放送では、もう少し突っ込んだ理解を促すために、仮想通貨の可能性と問題性を検証する番組となっています。以下に、二つの番組の内容を詳しく紹介していきます。

クローズアップ現代「仮想通貨VS 国家 ビットコインの衝撃」

キプロスの財政破綻
2014年1月のクローズアップ現代の「仮想通貨VS 国家 ビットコインの衝撃」では、番組タイトルが示すように、仮想通貨を一躍表舞台に登場させることになったキプロスという国の財政破綻をきっかけとした、ビットコインの急速な拡大を取り上げました。
当時、キプロスは経営に行き詰った銀行の救済に、国民の預金を政府が強制的に徴収しました。銀行に預けていたお金が引き出せなくなってしまったのです。
そうした国のやり方に反発した国民が、自分の財産を没収されないために、ビットコインに交換して資産を守る方法を選択したのです。
いま、日本では日本銀行が発券するお金が国民の信用を失って、通貨としての役割を果たさなくなることは全くといっていいほど想像できないでしょうが、国によっては、通貨不安がおきて、自国の通貨の価値がなくなり、ただの紙くず同然の価値しかもたない国もあるのです。
中国政府のビットコイン禁止令

中国では、2013年12月にビットコインの取引きに対する政府の規制が始まりました。
中国の中間層が資産を増やそうという狙いからビットコインを爆買いしました。このままでは中国元が流通しなくなると危機感を感じた中国の中央銀行が「ビットコインを使用してはならない」という発表を行ったと番組は伝えています。
この番組では、国家との関係で仮想通貨を問題にしているのですが、各国政府の仮想通貨に対する対応も紹介されていて、とても参考になります。

各国政府のビットコインへの対応

まず、中国・タイ・インドは禁止です。つまり、仮想通貨ビットコインは使ってはならないという禁止の措置を取っています。自国の通貨に対する脅威になると判断して禁止している国です。
アメリカやフランスは、警告です。これは、何かあっても政府は責任をとらないので注意してくださいというスタンスです。
ドイツとシンガポールは容認です。金融商品として仮想通貨ビットコインを認めて、課税も行うという意味のようです。
最後に、日本は検討中になっています。
この番組が放送された時点では、各国政府の対応はかなり多様で、容認から禁止までの正反対の対応がなされていることが分かります。
それほどまでに、仮想通貨ビットコインの普及が、法定通貨(自国の通貨)に対する影響力を持ってきていることを番組では伝えたかったのではないでしょうか?
いま、通貨の世界でとんでもないことが起きていることを感じさせる放送内容です。

仮想通貨と闇取引

もう一つこの番組の内容で注目できるのは、仮想通貨と闇取引というブラックな事態についても触れていることです。
匿名で行われる仮想通貨による決済が、闇取引で横行していて、その対応に各国政府が苦慮しているとのことです。
仮想通貨の意外な一面も取り上げているところは、さすがにNHKだなと思います。

「拡大する”ビットコイン”仮想通貨が社会を変える?」

この番組は、2014年1月のクローズアップ現代で放送されてから、およそ3年後の、2016年10月29日に放送された番組です。
ビットコインについてほとんど分からない一般の市民を対象に作られた番組と言っていいかと思います。
仮想通貨のことを非常に分かりやすく伝えています。是非、皆さんもネットでその内容を調べてください。

ビットコインって、なに?

まず、番組は視聴者からの次のような質問に答える形で始まります。
「ビットコインは見たこともないし、友だちも誰1人持っている人はいません。どんな形してて、どこで手に入るんですか」
仮想通貨が最近、普及しはじめているといっても、一般の人は何のことか分かりません。そうした素朴な疑問に答えるところから番組がスタートします。
しかも、登場する女性アナウンサーは、その視聴者の質問に同調して、私も分かりませんと話して、説明をもとめる展開に持ち込みます。
説明を求められた男性アナウンサーが、インターネット上のお金のやりとりが仮想通貨だといって、スマホを操作し、ゲストの山口もえさんのスマホにビットコインを1つ送ります。
実際にビットコインを送金する操作をしていますので、とても分かりやすいのですが、それでも女性アナウンサーは、やっぱり紙幣や硬貨などの実物がないので信用できないと言い返します。

通貨としての、ビットコインの「信用」

そこで、現在の紙幣や硬貨が通貨として使えるのは、国の中央銀行がつくった通貨という「信用」のおかげであるが、仮想通貨の場合は、その信用をネット上のシステムで作り出していると説明します。
すべてのお金のやりとりをネット上で記録して、お互いに監視しあうシステムを考えだし、手数料がからないやり方で、「信用」を生み出したのが仮想通貨なのだと、仮想通貨と普通の通貨の違いを説明しています。
このあとの番組では、政治や経済の混乱した国で、自国の通貨に対する不安からビットコインに交換する動きが強まったりしたことや、ビットコインの「信用」を著しく傷つけたマウントゴックス事件(社長がお客さんから預かったビットコインを横領した事件)についてもふれています。
全体にこの番組では、仮想通貨ビットコインの「信用」にかかわる内容が、いろいろな角度から説明されているように思えます。一般の人々にとって、そこが一番の関心事ですからね。
「パスワードを忘れたりしたらどうなるの?」「サイバー攻撃にあったらすべて無くなりそう」など、誰でも考えそうな疑問に答える形をとりながら、仮想通貨の特徴をわかりやすく説明する展開になっています。
なかなか巧みな展開です。面白いのは、「仮想通貨」という名称について、英語ではVirtual currency」といって、これを翻訳すると「事実上の通貨」という意味だと、解説者が述べているくだりです。

仮想通貨と国家、地域経済

この他にも、2014年1月のクローズアップ現代でも取り上げられた、国家と仮想通貨についての問題や、手数料の引き下げや購入する商品の値下げにつながる仮想通貨のメリットなどに触れていて、私たちの暮らしにどう実際に役立つのかも説明されています。
また、最近の銀行の、仮想通貨の技術に注目した取り組みも紹介され、仮想通貨のビジネスの広がりを伝えています。なかでも三菱UFJ銀行が独自に仮想通貨を作って、送金などの取引に使おうという取り組みをはじめていますとのことです。
この他にも、仮想通貨が地域通貨として使われている実際の事例なども紹介されていて、ビットコインにかぎらず、これからの仮想通貨の可能性が伝わってくる放送内容です。

まとめ

NHKは、仮想通貨ビットコインが話題になりはじめ、その値が急騰し出した2014年あたりから、ビットコインに注目して、何度か番組で取り上げてきました。
2014年1月から、次に取り上げたのが2016年10月です。この、およそ3年の間の空白が気になりますが、それよりも2016年10月以降、2017年に入ってから2回と半年の間に3回におよぶ取り上げ方です。
時間帯が違ったり、地デジとBSなど、放送スタイルが違うのですが、仮想通貨の事実上の承認法案が2016年に国会を通過し、2017年4月から施行されることになったことも関係しています。
そのこともあって、2017年は仮想通貨元年といわれています。
NHKの番組の取り上げ方をみると、仮想通貨の法整備がすすみ、軽視できなくなった仮想通貨について理解を深めることが社会的な課題になってきていると言えるのではないでしょうか。
引用元:http://xn--eck3a9bu7culz704abt8c.com/…

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