FX初心者のためのチャート分析徹底解説12 移動平均線の弱点と応用①

移動平均線(MA)はおそらく世界で一番使われているテクニカルツールでしょう。

MAは移動平均線が英語で「Moving Average」と呼ばれるところからきています。単純移動平均線は英語で「Simple Moving Average」と言うため、SMAとも表記されます。

ただ、この移動平均線について実践レベルで使い方を説明している本があまり見当たりません。

そのため使いこなせている人も少ないのでしょう。

皆がよく知っているゴールデンクロスも非常に奥が深く、その深さを知らないとどうしても宝の持ち腐れとなってしまいます。

これからその深さに言及していきますので、その深さからなぜ同じルールでも勝てる人と負ける人が出てくるかの理由(違いをもたらす違い)について知って頂ければと思います。

★ゴールデンクロス、デッドクロス

日にちの設定は何でも良いのですが、

要はゴールデンクロスとは、短期の移動平均線が長期の移動平均線を、下から上に突き抜け交差(クロス)することです。これは相場が強気になっていく兆候だと言われており、買いサインとなります。

ただし上昇トレンドが長く続かない場合は、サインが出た頃には下がり始めダマシになることもありますので要注意です。

デッドクロスとは、ゴールデンクロスとは逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を、上から下に突き抜け交差(クロス)することです。

これは相場が弱気になっていく兆候だと言われており、売りサインとなります。

ただし下降トレンドが長く続かない場合は、サインが出た頃には上がり始めダマシになることもありますので要注意です。

このダマシに関してですがなぜ起こるのでしょうか?それには次のような方たちがいるからです。

チャートを見れば分かる通り、実際にクロスする前には、「もうすぐクロスしそうだな」というのがわかります。

すると、

「ゴールデンクロスになれば上がる!その前に買っておけばゴールデンクロスになった後の上昇でより儲けられるじゃないか」

と考える人達もいます。

つまりゴールデンクロスになる前に買ってくるというわけです。

そうするとそのせっかちな人達にとっては、ゴールデンクロスしたところで十分に利益が出ていれば逆にそろそろ決済してもいいじゃないかと思うようになります。

ひとつの例ですが、このような形で「ダマシ」が発生してしまうこともありますので、いくら買いサインだといってもゴールデンクロスだけを頼りに売買するのは危険です。

見ている時間軸、移動平均線のパラメーター設定で、ゴールデンクロスやデッドクロスの形がうまく当てはまっていれば、市場参加者に意識されているということですので、次回も活用できる可能性が高いと考えることができます。

このチェックがとても重要です。

ではうまく当てはまっていなかった場合にはどうしたら良いのでしょうか。

その時は

(1)他の通貨ペアでうまく当てはまっているところがないかどうか

を探す

(2)移動平均線のパラメーター設定を変更する

つまり当てはまっているところのみを探すということです。

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