■レース結果
第70回朝日杯フューチュリティSはM・デムーロ騎手騎乗の2番人気アドマイヤマーズが、3番手追走から最後の直線では叩き合いから抜け出して優勝。無傷の4連勝でG1初制覇を飾った。勝ち時計は1分33秒9(良)。鞍上のデムーロ騎手は2010年のグランプリボス、12年のロゴタイプ、15年のリオンディーズに続き、このレースは4勝目となった。本馬を管理する友道康夫調教師はこのレース初勝利となった。
2着は2馬身差で藤岡佑介騎手騎乗の9番人気クリノガウディー。3着は半馬身差でC・ルメール騎手騎乗の1番人気グランアレグリア。
■レース展開・総括
スタートは全馬互角。9番イッツクールが押し出されて先頭へ。1馬身差の内から2番グランアレグリア。それを見ながら3番手から6番アドマイヤマーズ。半馬身差の内に1番クリノガウディー。差がなく8番ディープダイバー。中団位置に3番アスターペガサス、14番ファンタジスト、10番ヒラソール、そして外から13番ニホンピロヘンソンが追い上げた。その後ろも差がなく、4番ドゴールと12番コパノマーティン。11番ケイデンスコールが続くが、やや押っつけられての追走。内から5番マイネルサーパス。後方2番手に15番エメラルファイトで、最後方から7番ソルトイブキという隊列になった。
前半800m通過は47秒7で平均ペース。イッツクールのリードは2馬身ほど。単独2番手にグランアレグリアで、さらに2馬身差の3番手に変わらずアドマイヤマーズ。その後ろはクリノガウディーらで、4コーナーをカーブした。
最後の直線に入ると間もなく、アドマイヤマーズがグランアレグリアの外から馬体を併せて叩き合いを挑んだ。イッツクールは後退し、アドマイヤマーズとグランアレグリアの一騎打ち。残り200mではまだ横一線だったが、脚色はわずかに外。半馬身ほど前に出たアドマイヤマーズに対し、グランアレグリアは反応が悪くなった。そして、後ろからはクリノガウディーが迫ってきた。グランアレグリアは食い下がるが、アドマイヤマーズの脚色が上。グイと坂を駆け上がり、そのままゴールに飛び込んだ。2着にはクリノガウディーが上がった。
勝ったアドマイヤマーズはグランアレグリアをマークしながらの競馬。ペースはさほど上がらず、決め手の勝負にはなったがグランアレグリアの伸びが案外で、完勝という内容だった。父ダイワメジャー同様、派手さはなくとも安定感がある。距離は2000mぐらいまでならば大丈夫かもしれない。
圧倒的人気だったグランアレグリアは無念の3着。スタートが良すぎてハナへ行きそうな感じもあったが、2番手で折り合いはついていたはず。力通りの走りとは思えず、明確な敗因は力の要する阪神コースと馬場。東京の高速馬場でスピードを活かす方がいいタイプだ。
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