●第4回 ジャパンカップ (G1) カツラギエース
カツラギエースが先頭でゴールに駆け込んだとき、東京競馬場は一瞬の静寂、沈黙に包まれた。日本馬が、勝った。
しかし、それはシンボリルドルフでもなければミスターシービーでもなかった。日本人ですら忘れていたカツラギエースが、2頭の三冠馬、そして世界の強豪を向こうに回して逃げ切った。
●オグリキャップ マイルチャンピオンシップ
ゴール直前でファイターの闘志に火が点いた。南井克巳騎手の叱責に応えて猛烈な追い上げを開始。絶望的と思われた場面から、その差をみるみるうちに詰めていった。粘るバンブーメモリーと、その内から逆転を狙ったオグリキャップ。
手に汗握る攻防の軍配は僅かハナ差で内のオグリキャップに上がった。
●エアジハード 安田記念
エアジハードの蛯名正義騎手は、先行した京王杯スプリングCとは一転して思い切った後方待機策を選択。グラスワンダーの背中を見遣(みや)りながらレースを運んだ。
そして、徐々に進出を開始した相手をマークするかのようにジワジワとポジションを上げると、直線では大外に進路を取った。その直線、馬群を割って抜け出したグラスワンダーに、外から猛然とエアジハードが襲い掛かる。
●第67回 東京優駿 日本ダービー 東京 芝2400m アグネスフライト
鞭を右に持ち替えた武騎手の手綱とともに、エアシャカールも激しく抵抗した。残り50mほどで完全に並んだ両雄は、その後互いに一歩も譲ることなくせめぎ合い、しのぎを削り、そしてそのままゴールへと駆け込んだ。この時の実況は、
「河内の夢か、豊の意地か、どっちだ!?」
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