「東京大賞典・G1」(29日、大井) 開催4日目の10Rで行われ、オメガパフュームがG1初制覇を果たした。3番人気で道中の中団待機から直線一気に伸びて、強い3歳世代が最後も締めた。同じく末脚を伸ばした1番人気のゴールドドリームが4分の3馬身差の2着。先に抜け出した3番人気のケイティブレイブがさらに1馬身2分の1差の3着に粘った。【写真】ミルコは馬上でガッツポーズ 3万9330人のファンが見つめる大興奮のゴール前、冬の寒風を蹴散らして外から突き抜けたのは3歳馬オメガパフューム。鞍上は前日28日に、G1・ホープフルSを制したばかりのM・デムーロだった。 序盤は中団の外めから、前を行く実力馬ケイティブレイブ、ゴールドドリームをしっかりと視界に入れる。直線は左ステッキの連打で、外から先に抜け出したブレイブに襲いかかる。これを残り100メートルで難なくかわし、最後は内から突っ込んできたドリームも抑えた。3歳馬によるVは2004年アジュディミツオー以来となる快挙だ。 2日連続のビッグタイトル、しかも5回目の挑戦で初の大賞典制覇に、M・デムーロは「最高です。いい一年でしたね」と最高の笑顔で応えた。デビューからコンビを組み、今回は久々の手綱となったが、「初めて乗った時からいいモノを感じていた馬。いい脚を使ってくれたね」と満面の笑みだ。チャンピオンズCを圧勝したルヴァンスレーヴを筆頭に、強い3歳世代を改めてアピールしたが、その主戦も務める鞍上は「最悪だねえ」と苦笑いだ。 安田翔師にとっては開業初年度でのビッグ制覇。「今まではテレビで見ていたレース。そこに出走させるだけでも大変なのに、まさか…。馬と関係者に感謝です」と感無量。前走の敗戦を教訓に、この中間は調教法を変えた。「集中力が出てきて、成長を感じていました」と功を奏した。 今後は未定だが、ドバイ遠征はきっちり否定した。「行くからには、もっと自信を持ってから。経験を積みたい」と話した。勲章を手に、まずは同世代の天敵ルヴァンスレーヴ打倒が目標になりそうだ。
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